
宮古島の神様と虹と海亀
「宮古島の神様と虹と海亀」とつながり迎え入れていただいたような安心感を体験した旅の記録です。
目次
宮古島出張に帯同
先日、宮古島出張のご一行に帯同させていただきました。今年の秋から宮古島に異動する夫と共に、私も来年の春から数年間移住する予定のため、生活環境の打ち合わせや下見やを兼ねての有難いお誘いでした。
雷雨の雲を抜け宮古空港へ
せっかくの宮古島なのに空港は雨模様。宮古空港へ近づくと機長から「雷雨の雲を通り抜けますので揺れますが大丈夫です」というようなアナウンスがありました。
まずは宮古島の神様にご挨拶
ホテルに到着し一休みの後、まずは宮古島の神様にご挨拶へ向かいました。
漲水御嶽(はりみずうたき)

まず最初に訪れたのは「漲水御嶽(はりみずうたき)」です。『宮古島に到着したら、まずこの御嶽にご挨拶をし、旅の安全を祈願するのが“宮古流”の訪問マナー』ということは、様々な記事で拝見していました。
私たちは今回の旅の安全だけではなく「宮古島に住まわせていただくことになります」という初めてのご挨拶も兼ねて伺いました。
『沖縄・宮古島を訪れる際にぜひ知っておきたいのが、「御嶽(うたき)」と呼ばれる神聖な祈りの場の存在です。
御嶽とは、琉球の自然信仰に基づく神々が宿るとされる聖地であり、宮古島では今もなお多くの人々にとって大切な祈りの場として守られ続けています。
数ある御嶽の中でも、観光客の参拝が許されている数少ない場所のひとつが、**「漲水御嶽(はりみずうたき)」**です。
宮古島に到着したら、まずこの御嶽にご挨拶をし、旅の安全を祈願するのが“宮古流”の訪問マナーとも言えます。』 |
宮古島の御嶽とは?祈りの聖地を解説【みゃーくずみ】 |
宮古神社

次に訪れたのは宮古神社です。漲水御嶽から徒歩3分の場所にあります。
階段を登っていくと立派な鳥居の向こうに美しい宮古神社の敷地が広がっています。雨上がりの曇り空にも関わらず明るい気が感じられる清々しい境内でした。
漲水御嶽同様、宮古神社の神様にも「宮古島に住まわせていただく予定です」「微力ではございますが何か少しでもお役に立てますように」とご挨拶させていただきました。
『宮古島市街地にひっそりとたたずむ「宮古神社」は、島内で最も格式の高い神社として知られ、地元住民はもちろん、全国から訪れる観光客にも広く親しまれています。
宮古神社の創建は15世紀とされ、琉球王国時代から続く深い信仰の歴史を持っています。古くは島を守る「御嶽(うたき)」の役割も担い、島の統治者たちも参拝に訪れていたと伝えられています。
宮古神社は、ただの観光地ではありません。そこには、島人の祈り・自然との共生・長い歴史が静かに息づいています。』 |
宮古神社 「宮古島を代表するパワースポットとして知られている」【みゃーくずみ】 |
伊良部大橋を渡る

曇り予報の翌日。出張の仕事に帯同して伊良部大橋を車で渡りました。
『宮古島と伊良部島を結ぶ「伊良部大橋」は、全長3,540メートル。2015年1月に開通した、日本で“無料で渡れる橋”としては最長の海上橋です。
伊良部大橋は、機能性と景観美を両立するように設計されました。橋脚の高さや距離感、緩やかな傾斜は、強風や高波にも対応しながら、美しい景観を損なわないように緻密に計算されています。
途中に歩道や停車帯はありませんが、両側に絶景を望みながら、“海の上を走る”感覚を楽しめることがこの橋の大きな魅力の一つです。』 |
伊良部大橋「宮古ブルーの海を渡る日本最長の無料橋、全長3,540メートル。」【みゃーくずみ】 |

伊良部島に到達する頃には少しずつ日差しが感じられるようになり、伊良部島を巡る間に、真夏の晴天となりました。
伊良部島の佐良浜漁港

打ち合わせ場所で立ち寄った佐良浜漁港は明るい港町でした。台風直後だったので漁には出ていないだろうという話だったのですが、その日の朝は大きなカツオが上がったそうで、昼食には新鮮なカツオなどお刺身の海鮮丼と粗汁をいただきました。
『伊良部島の東部に位置する佐良浜漁港は、今なお島の心臓とも言える活気あふれる港町。宮古島と伊良部島を結ぶフェリーの発着点だった歴史を持ちながら、伊良部大橋の開通後は漁業と観光の要所として新たな存在感を放っています。
なかでも有名なのがカツオの一本釣り。100年以上にわたって受け継がれてきたこの伝統漁法は、全国的にも貴重な文化遺産。港には漁船が並び、朝早くから活気に満ちた水揚げの様子を見ることができます。港近くの食堂では、水揚げされたばかりの新鮮なカツオ丼や刺身定食が味わえ、地元ならではの海の恵みに出会える場所です。』 |
佐良浜港「カツオの水揚げと異国情緒溢れる街並みが魅力の伊良部島の活気ある漁港」【みゃーくずみ】 |
伊良部島佐良浜の街並み

佐良浜の集落はカラフルで美しい街並みです。前回の出張で夫が聞いた話によれば、港の船に使ったペンキの残りを建物に塗っているとのこと。港町にカラフルな建物が多いのはそういった理由からのようです。
私は打ち合わせの飲み物を買いに自動販売機を探していたのですが、自動販売機の場所を教えていただいたり、お店で両替してもらったり(新札使えず)、駐車場の場所を教えていただいたりと、街の方々に親切にしていただきました。
漁業を営む生活の街ですから、住民の方も観光客向けの笑顔ではなく、困っている人に普通に接してくださった印象でした。
『さらに、佐良浜集落の魅力も見逃せません。坂道に沿って広がるカラフルな屋根の家々は、まるで地中海の港町のよう。細い路地を抜ければ、漁師町ならではの素朴な暮らしの風景と出会うことができます。
佐良浜漁港は、海の恵みと人々の暮らし、そして伝統文化が交差する、伊良部島の“今”を体感できる貴重な場所。観光の途中に立ち寄るだけでなく、じっくり歩き、食べ、感じてほしい“生きた風景”がここにはあります。』 |
佐良浜港「カツオの水揚げと異国情緒溢れる街並みが魅力の伊良部島の活気ある漁港」【みゃーくずみ】 |

伊良部佐良浜の旧海岸
佐良浜港の端に残る旧桟橋を道の方へ回り込むと、大きな岩場がありました。港の海側ではなく道側にこのような場所があるのが不思議です。
どうして港の内側にあのような場所があるのですか?と尋ねたところ、佐良浜港が埋め立てる前の旧海岸はあの場所だったとおしえていただきました。人工の港の内側に自然なままの岩場がそのまま残る印象的な光景でした。
伊良部島のサトウキビ畑

伊良部島も宮古島や沖縄本島と同様に、サトウキビ畑が広がっています。真夏の空とサトウキビのコントラストが絵画のようでした。
伊良部大橋からウミガメ見えた!

伊良部島から宮古島へ戻る伊良部大橋からは美しい海が広がっていました。
最初は打ち合わせと別行動の予定でしたので、1人自転車で伊良部大橋を渡り海亀を見たいと思っていました。けれど酷暑の自転車はキツイなと迷っていたところ、打ち合わせに帯同して車で渡れることになったのです。
ですが伊良部大橋は車を停めることができません。(自転車や徒歩は可能)海亀を諦められず、車の窓に張り付いて集中して海を眺めていました。
すると宮古ブルーの海に浮かび上がった海亀の甲羅を発見!可愛い!!
「海亀!海亀!」と小さく声をあげました。というのも、車内では引き続き打ち合わせが行われているため邪魔できなかったからです。
結局宮古島に到着するまでに4回も海亀を目撃することができました。
地元の関係者に伝えたところ、その方は長年の宮古島暮らしですが、伊良部大橋を走る車から海亀を見たことがないそうです。
「今日の快晴といい、海亀といい、宮古島の神様に参拝したご利益があったのではないですか」と言っていただきました。感謝と感動で胸がいっぱいになりました。
平良港も宮古ブルー

平良港を眺めていると船が入れ替わり立ち替わり停泊したり出航する様子がわかります。さまざまな種類の船がやってくるようです。
海を眺めるのが好きな私は、ホテルのコインランドリーで洗濯しながら、けっこう長時間、船の出入りを眺めて楽しんでいました。

宮古島に到着した日は雨模様でわからなかったのですが、日が差し始めると平良港の海も宮古ブルーに輝いていました。
宮古ブルーとは?
宮古ブルーといえばエメラルドグリーンのような宮古島の海の色というイメージですが、「カラーコードはあるのかな?」と調べてみるとありました!
確かにこのカラーコードの色は宮古島の海の色ですね。
【定義:宮古ブルーのカラーコード】 カラーコード: #5fced8 RGB R:95 G:206 B:216 CMYK C:59% M:0% Y:23% |
宮古ブルーとは、どんな色?【宮古島不動産物件(土地戸建)情報サイト】 |
宮古ブルーの海

今回の出張旅行で通った宮古島の海を撮影した中では、上記の写真が宮古ブルーに近い色です。(先述の平良港の宮古ブルーの方が近い色味ですが)
地元の方は「台風が通り過ぎた直後なので」「いつもはもっと澄んでいるのですよ」と説明されましたが、宮古ブルーの色合いにうっとりしました。
平良市街地から徒歩でパイナガマビーチへ

少し雲行きが怪しいけれども、市街地から徒歩で行けるパイナガマビーチへ向かいました。
『宮古島市街地から徒歩圏内にあり、観光客にも地元の人々にも親しまれているのが「パイナガマビーチ」です。ショッピングや観光の合間にふらっと立ち寄れるアクセスの良さが魅力で、ビーチ沿いには散歩に最適な遊歩道や東屋、ベンチが整備され、海水浴をしない人でも気軽に自然を楽しめるスポットです。』 |
パイナガマビーチ「宮古島の市街地に最も近いビーチ」【みゃーくずみ】 |

ビーチの入り口前の通りは、街路樹が涼しい日陰を作っています。お隣にビーチがあるようには思えない場所です。

入り口から入るとビーチと港とホテル群が眺められます。街中近くのビーチというだけあって、それほど大きくはありません。青いロープのようなものはクラゲ避けネットです。小さな子供たちもネットの内側で安心して遊べるようです。

パイナガマビーチの波打ち際には小さな石が出ているところもあります。
波を眺めていると霧雨のような雨が降ってきましたが、屋根のあるベンチで雨宿りしている間に止みました。宮古島の天気は変わりやすいので、快晴から霧雨やスコールに、そしてまた快晴にと短時間で移り変わるのです。
宮古島の街路樹

宮古島の街路樹は、やはり南国を感じさせるものが多く、白い建物によく映えていました。

地元の人々が集うお店
今回の出張では地元の名士の方々が、地元の人々が集う知り合いのお店を紹介してくださいました。ですから地元の人の賑やかな日常に溶け込む夕食時間を味わうことができました。
観光客向けではない地元の方々に囲まれて、賑やかな家庭的な雰囲気に緊張がほぐれ、安心して楽しい時間を過ごすことができました。
また地元の方と直接会ってお話しを伺うことで、ニュースになっている事柄も、地元の目線やニュアンスを感じることができて興味深かったです。
ご一緒したメンバーの皆様も色々な分野の方で経験も異なる方ばかりでしたので、さまざまな経験や裏話を聞くことができ有意義な時間を過ごせました。
宮古島のアート看板・壁画
宮古島の平良市街地や伊良部島のお店などには、アート看板や壁画が数多く見られます。写真を撮りながら歩くと数が多すぎるので、暮らすようになったら撮影して回りたいと思いました。
カラフルなアート看板が立ち並ぶ夜道や、壁画に彩られた通りを歩くと、それだけで気持ちが上がります。



宮古島の虹

3日目の朝は雨模様でした。その日向かう伊良部大橋方向には雨雲が。
けれど「何も心配いらない」と言うように海に大きな虹がかかったのです。さらに眺めていると鮮やかな二重の虹がすぐ近くから立ち上がっています。

「虹の足」吉野弘
足元から二重の虹が立ち上がる光景を見た夫が、教科書に載っていた「虹の足」の詩を思い出して話してくれました。
『他人には見えて
自分には見えない幸福の中で
格別驚きもせず
幸福に生きている』
虹の足の中にいる幸福に気づかないで生きていることを、あらためて2人で実感したような貴重な時を過ごしました。
『虹の足』吉野弘
雨があがって 雲間から 乾麺みたいに真直な 陽射しがたくさん地上に刺さり 行手に榛名山が見えたころ 山路を登るバスの中で見たのだ、虹の足を。 眼下にひろがる田圃の上に 虹がそっと足を下ろしたのを! 野面にすらりと足を置いて 虹のアーチが軽やかに すっくと空に立ったのを! その虹の足の底に 小さな村といくつかの家が すっぽり抱かれて染められていたのだ。 それなのに 家から飛び出して虹の足にさわろうとする人影は見えない。 ―――おーい、君の家が虹の中にあるぞオ 乗客たちは頬を火照らせ 野面に立った虹の足に見とれた。 多分、あれはバスの中の僕らには見えて 村の人々には見えないのだ。 そんなこともあるのだろう 他人には見えて 自分には見えない幸福の中で 格別驚きもせず 幸福に生きていることが――。
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【吉野弘の部屋】 |
宮古島のウミガメ

伊良部大橋は2回往復したのですが、1回目に宮古島へ戻る時に海亀を4回目撃したと話したら、同乗者は誰も信じてくれませんでした。
そこで2回目の宮古島へ戻る伊良部大橋を車で走りながら、「海亀さん、皆さんにも姿を見せてください」と祈るような気持ちで海を眺めていました。
すると!何と言うことでしょう!祈りに応えるかのように、丸い茶色っぽい甲羅の海亀さんが、宮古ブルーの海面に浮かんで来てくれたのです!
「ほら!海亀が!」と振り返って指差しながら同乗者に叫びました。けれど時遅し。すでに海亀は見えなくなっています。そこでもう一度祈りました。
すると同乗者の皆さんが車の窓から海を見つめている所へ、海亀さんが浮かんで来てくれたのです。
同乗者の皆さんも大興奮でした!「走ってる車からでも見えるんだね!」と驚きの声が上がりました。運転手さんは「運転に集中して!横を見ないで」と言われていたので気の毒でしたが、次回のお楽しみということで。
これで見間違いや嘘ではなく、正真正銘の海亀目撃情報となりました。
残念ながら海亀の撮影には間に合いませんでしたので、美しいポストカードを掲載させていただきました。
『アオウミガメは、宮古島周辺で最もよく見られる海亀で、優雅な泳ぎが特徴です。名前に「アオ(青)」がついていますが、実際の甲羅は緑がかった茶色をしています。
宮古島の海では、海亀を間近で観察することができるポイントが多く、自然の中で彼らの姿を見ることができます。アオウミガメは特に親しみやすく、人に慣れていることから、浅瀬で優雅に泳ぐ姿を見かけることも少なくありません。海亀との出会いは、宮古島の自然を感じる貴重な体験として、多くの訪問者にとって思い出深いものとなるでしょう。』 |
宮古島の海亀宮古島の海で出会う3種の海亀【みゃーくずみ】 |
ウミガメ3種を見分けるポイント
3種を見分ける3つのポイント ▶︎アオウミガメ ①顔つき:優しい ②額板(がくいた):縦長2枚 ③甲羅(こうら)の形:丸っこい・つるつる ▶︎タイマイ①顔つき:鷲みたいなクチバシ ②額板(がくいた):4枚 ③甲羅(こうら)の形:縁がギザギザ ▶︎アカウミガメ ①顔つき:ごつい ②額板(がくいた):5枚 ③甲羅(こうら)の形:ハートっぽい |
ウミガメ「アオ・アカ・タイマイ」見分ける3つの特徴・違い!?【なぎさひろい】 |
宮古島の神様と虹と海亀

宮古島の神様と虹と海亀というタイトルの旅行記で、一番伝えたかったことは、「宮古島の神様と虹と海亀」と私たちはつながっていると実感したということです。
そして地元の人々とも「宮古島の神様と虹と海亀」を通してつながれたように感じました。
来年の春から宮古島に住まわせていただくことになりますが、異文化や異なる気象風土に馴染めるか不安がありました。
けれど、「宮古島の神様と虹と海亀」に共通するような土地の意識に、あたたく迎え入れていただいたような安心感を体験することができ、心が満たされたのです。
そして同行した出張メンバーの皆様とも、そのような言葉にならない感覚でつながれたように感じることができました。
宮古島の旅の最初に、土地の神様にご挨拶することができて本当によかったです。心から深く感謝申し上げます。
長文の旅行記を最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
2025年8月2日
愛と光と感謝を込めて
インナーウィッシュ
2025年8月2日更新 inner-wish
2025年8月2日公開 inner-wish
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