意識と目的〜4つの階層

更新日:2023/04/08 公開日:2023/04/07

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意識と目的〜4つの階層【自己変容の道4】
意識と目的〜4つの階層【自己変容の道4】

意識と目的〜4つの階層

 

意識と目的を4つの階層から説明するために、『愛蔵版サビアンシンボル』(松村潔/著)より紹介しています。4つの階層の全てが調和して目的方向へ進むために役立つ情報です。

 



以下の内容は、下記より引用しています。

愛蔵版 サビアン占星術 (エルブックス・シリーズ) 単行本 – 2021/6/24

書名:愛蔵版 サビアン占星術

著者:松村潔

出版社:ワン・パブリッシング

発売日:2021/6/24

注1)画像は内容を参考に編集・作成。

注2)小見出しは内容を参考に追加。

注3)その他の引用は引用元を記載。



人間の意識を4つの階層に分類

 

昔の哲学、すなわちカバラ、神道、スーフィー、ヨガなど世界中に存在していた古代の宇宙体系では、人間の意識を四つの階層に分類することが多いのです。

 

スーフィーの言い方では、この四つの階層は、肉体としての馬車、生命力としての馬、知性としての御者、根本的な生きる意志を持つ主人にたとえて説明されます。馬車、馬、御者、主人は、この順番で振動数が高くなります。つまり意識としてはより本質的な力が強まってゆくのです。

 

馬車=物理的な肉体

馬車=物理的な肉体
馬車=物理的な肉体

 『目に見える物理的な肉体は、馬車です。

 

具合が悪くなったら、これは外科的、医学的な手段で修理することができます。傷みすぎてもう修理できなくなった段階で、個体は死にます。

 

馬=感情体

馬=感情体
馬=感情体

 『馬は感情体と考えればいいでしょう。情感とか情動とか、感じる力です。

 

馬車は感覚で、馬は感情なので、この二つは混同しやすいですが、暗い穴は怖いと考える時、暗い穴は感覚が受け取った情報で、怖いという気持ちは感情です。人によっては暗い穴は怖くもないし、安楽を感じるかもしれません。つまり感覚と感情は固有の結びつきを持っているわけではないのです。

 


御者=知性・思考

御者=知性・思考
御者=知性・思考

御者とは知性とか思考のことです。印象を解釈し、それを定義づけたりする働きです。

 

近代になってから、知性としての御者は、感情体としての馬を乱暴に扱ったり無視したりする傾向が強まったのです。そして御者は馬車を直接扱うという傾向が強まりました。

 

これは馬車の生活、すなわち物質的な生き方を豊かにしたので非常にメリットは大きかったのですが、同時に大きな弊害も生じました。

 

主人=主なる神

主人=主なる神
主人=主なる神

質問にあった「人間の目的」は、四つの階層の中では一番上の4番目の主人の位置にある力です。旧約聖書では、主なる神の位置です。

 

この内在する4番目の意識に自ら気がつくには、第1番目の馬車、2番目の馬、3番目の御者と、順番に発達させて、橋をかけないことには認知できないのです。

 


感情体の機能

感情体の機能
感情体の機能

 

人間の生活の中では、馬=感情体がないことには、人生は変わらないし、喜びもないし、達成力もありません。

 

なぜ、馬=感情体は抑圧されたのか考えてみるとわかることですが、馬=感情体が働きすぎると、感情的すぎて、冷静さも公平さも失われた気ままな人生しかないと思うでしょう。しかしこれは馬=感情体に問題があるのではなく、その扱い方とか教育法を知らなかったというだけの問題なのです。

 

感情体の機能の大切なことは、感情体の発達した微細な部分は非常に鋭い注意力を持っていて、知性ではとうてい気がつかないような、微妙な情報を捉えることができるということです。それに知性には記憶する力があって、実情に合わない古い考えであってもそのまま継続する癖がありますしかし、感情体はそれを刷新しようとするのです。

 

感情体は第4階層の主人の意志の受け皿として機能することができるのです。まずそれは、言葉にできるような類のものではないけれど、それでも行動や生活の中に、その意志をちゃんと反映させることができるのです。

 

感情体の発達

感情体の発達
感情体の発達

 

感情体の発達には、愛情生活・結婚・仕事など、あらゆる日常の体験が貢献します。しかし、社会生活全体が、感情体を軽視するというシステムでできているかぎりは、限界があり、どうみても感情体は生活のための潤滑油でしかなく、のびのびした本来の力を発揮することはできないのです。

 

 『しかしほんとうの意志や目的に気がつくためには、感情体をもっと高度なレベルに発達させる必要があるのです。

 

十牛図は、この馬を牛と言い換えて、牛を発見する方法を提示しました。

●十牛図(Wikipediaより)

1)尋牛(じんぎゅう)

2)見跡(けんぜき/けんせき)

3)見牛(けんぎゅう)

4)得牛(とくぎゅう)

5)牧牛(ぼくぎゅう)

6)騎牛帰家(きぎゅうきか)

7)忘牛存人(ぼうぎゅうぞんじん/ぼうぎゅうそんにん)

8)人牛倶忘(じんぎゅうぐぼう/にんぎゅうぐぼう)

9)返本還源(へんぽんかんげん/へんぽんげんげん)

10)入鄽垂手(にってんすいしゅ)

 


第2階層の地図

第2階層の地図
第2階層の地図

 

ホロスコープが当たるか当たらないかという議論があっても、あまり意味をなさいないのは、もともとホロスコープは人生の運勢を当てるために存在していないからです。

 

それは人間の四つの階層のうちの、2番目の領域の地図であり、個人がいかにして第3階層や第4階層の本質的な自己に至るかの途中段階のルートが書いてあると言ってもよいのです。

 

第1階層においては、社会的秩序があります。そこでは4月に入社したり学校に入ったり、また朝は9時から会社が始まったり、資格を取るには国家試験があったりします。これらは第1階層の秩序であり、そこには第2階層の秩序を持ち込んではなりません。占星術や天体は、学校のことを知らないし、結婚制度のことも知りません。

 

しかし人生はこうした第1階層の機械的秩序の中で規則的に生きていながら、やる気を失ったり、また興奮したり、喜びを感じたりしています。第1階層の秩序リズムには従わない別の秩序で生きていることはわかるでしょう。せっかくいい学校に入ったのに、急にやる気を失って、違うことに熱中したりする。こうした動きは馬=感情体の動きなのです。第2階層の馬=感情体は、第1階層に大きく干渉しています。

 

わたしたちの生活は、いつの間にか第1階層が主人のようになってきました。しかし、第2階層は第1階層の従属物ではないのです。馬車を引っ張るのは馬。この馬が馬車の従属物であると考えた段階で、馬=感情体は瀕死に陥ったのです。

 

その意味では、もう一度人間を四つの階層に正しく戻す必要があるのではないでしょうか。こうした場合、占星術が役立ちます。そしてサビアンシンボルは、この占星術の中の細密な考え方の一つですから、それは本来の自分を発見するための材料としては有効性が高いと思うのです。というより、占星術などの方法を使わないで第2、第3階層に至るのは、無駄が多すぎると最近は思うようになりました。

 

とはいえ、占星術は「媒介」、あるいは「媒体」であって、目的ではないのです。媒介・媒体には目的が反映されていますが、しかしそれは鏡に映っている像にすぎず、実体ではありません。そのことに注意する必要があります。

 

占星術は、人間の四つの意識のうちの下から2番目の階層をうまく説明してくれるツールなのであり、それ以上でもそれ以下でもないのです。そして純粋な意味では、馬車=肉体の生活である社会生活の動きをすべて占星術で見ることは不可能であるということです。

 


以上の内容は、下記より引用しています。

愛蔵版 サビアン占星術 (エルブックス・シリーズ) 単行本 – 2021/6/24

書名:愛蔵版 サビアン占星術

著者:松村潔

出版社:ワン・パブリッシング

発売日:2021/6/24

注1)画像は内容を参考に編集・作成。

注2)小見出しは内容を参考に追加。

注3)その他の引用は引用元を記載。



inner-wish補足

4つの階層全てを調和して日常生活を生きる
4つの階層全てを調和して日常生活を生きる

4つの階層全てを調和して日常生活を生きる

 

この記事を紹介した理由は、感情体の機能や発達や重要性について、非常にわかりやすく説明されていたからです。また、サビアンシンボルが非常に役立つ地図であると同時に、部分的なものであることを上手く表現されていると感じました。

 

注)占星術の位置付けに関しては、松村氏の見方であるため、占星術を扱う多くの方の見方と異なっていたり、またもっと広範囲に扱う方もいらっしゃると思います。また、誰かの生き方を否定する目的はありませんので、ご注意ください。

 

あらゆる文化に異なる分類方法や地図が存在しますし、この4つの階層の中には更に入り組んだ関係性もありますので、この4階層が絶対的な在り方とは思いません。けれど、シンプルで説明しやすい、生き生きとした、わかりやすい階層表現です。

 

例えば、以前書いたブログ『サマリア人の女〜サビアンシンボル』の「生死を彷徨う絶望の淵から救われた」経験というのは、4つの階層でたとえると、次のように説明できます。

 

ある時期、仕事や生活の中で「御者=知性・思考」が主導権を握って暴走したために、「馬車=肉体」が生死を彷徨う瀕死の状態になり、「馬=感情体」は絶望的な状態で瀕死の状態に陥っていました。その結果、「御者=知性・思考」もお手上げ状態でエネルギー停止のような状態になり八方塞がりに。その時、馬車から降りた「主人=主なる神」に助けられたのです。

 

その後「主人=主なる神」主導で、「御者=知性・思考」「馬=感情体」「馬車=肉体」が調和した走行を続けていました。

 

ところが、ブログ『逃げ出せない目的〜YOD(神の手)』の「YOD(神の手)から逃げようとした」経験では、

 

「馬=感情体」が「閉じ込められる」という恐れから暴走し、「馬車=肉体」を引っ張ったまま、「御者=知性・思考」の制止を振り切って、逃げ出そうとしたのです。この時も引っ張られた「馬車=肉体」は目的の調和を外れて病気になりました。「馬=感情体」は冷静さを取り戻し、観念して高次の目的を受け入れたため、再び「主人=主なる神」主導で「御者=知性・思考」「馬=感情体」「馬車=肉体」が調和した走行に戻りました。

 

「御者=知性・思考」は、「主人=主なる神」の目的を理解している状態で、落ち着いてる時は問題ないのですが、これも思いつきや思考の暴走などで調和が乱れ、「馬車=肉体」や「馬=感情体」が引っ張られて酷い状況を引き起こします。

 

「馬=感情体」も、「主人=主なる神」の調和を感じ取り、穏やかな調和に満ちている時は問題ないのですが、恐れ・不安・欲求・感情的な理由で暴走し、調和が乱れ、「馬車=肉体」が引っ張られて、生活や仕事に悪影響を及ぼします。

 

「馬車=肉体」も、「主人=主なる神」の調和の中で健全な状態の時は問題ないのですが、不健全な状態に陥ったり、無理が続くと、暴走して調和が乱れ、時に病気や怪我につながります。

 

「主人=主なる神」の目的を実現するためには、「高次のサポート」も毎日あらゆる工夫がなされるようになってきました。つまり、各階層の調和をとるためには、「主人=主なる神」側からの工夫も必要なのです。「主人=主なる神」の目的をあらゆる階層の存在が、いろいろな形で説明してくれます。

 

「主人=主なる神」というと宗教的で関係ないことのように感じるかもしれません。言い方を変えると、この人生を超えた目的だったり、より多くの人々に役立つ目的に関連する部分ということです。

 

このように、4つの階層が調和した状態で日常生活を送り続けるのは、なかなか至難の技です。ですから日常生活の中で、目的を意識しながら愛・調和・平和を心がけていくことで、4つの階層全てが同時に成長していけるのではないかと思います。

 

サビアンシンボルは、「馬=感情体」が地図を理解するために、とても役立つものです。実際に私の感情体部分は、ブログ『 人生の地図〜サビアンシンボル』で全体像を理解できたことにより、ずいぶん落ち着くことができました。「馬=感情体」が納得できないまま、人生を走り続けることはできません。

 

4つの階層全てを調和して日常生活を生きること。それが、日常生活の変容インナーウィッシュの目的であり、目指す方向性です。4つの階層のどれも大切で、調和がとれていること。これが私の馬車に乗っているご主人様の目的のようです。

 

2023年4月7日 inner-wish

 

馬車が車に代わっても

 

今の時代に馬車のたとえはどうかな?とも思ったのですが、たとえ馬車が車に代わっても、同じような階層を見ることはできます。

 

先日、免許更新で観た動画では、事故の原因は人の心が大きく関係していると説明されていました。「家族が急病で急いでいた」「急に割り込まれて腹が立った」「心配事があり悩んでいた」など色々な状況から、焦り・怒り・イライラ・心配・不安・・・などの感情により、不注意や急発進などの事故原因につながるようです。

 

どのような目的でどの方向に進んでいるのか、穏やかに調和した行程かなどは、たとえ乗り物が代わっても、自動運転でも、人が確認する部分です。

 

体・感情・思考・目的の調和をとることは、乗り物が何であれ、また運転に限らず、生活・仕事・人生のあらゆる面で、役に立つことだと思います。

 

2023年4月8日 inner-wish

 


2023年4月8日更新 inner-wish

2023年4月7日公開 inner-wish


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