●十不善業を捨てる(仏教の初歩)
「十不善業」は「苦しみの原因」であるため、
「心の中からも取り除く」
ということが仏教の初歩として説かれています。
①殺生
他者の命を奪うこと。
人を殺すこと~小さな虫を殺すことまで。
自分が嫌悪している相手や、敵意をもっている者を
恨みの感情で殺すこと。
②盗み
貴重で高価な物から、盗るに足りない物まで、
物を盗むこと。
③邪淫
自分の妻や夫以外の人と深く交わること。
④嘘(忘語)
他者をだますこと。
見たり聞いたりしているのに、
見ていない聞いていないということや、
自分が本当に思っていることを交えて話したり、
わざと誤ったことを言うこと。
⑤仲たがいをさせる(両舌)
人と人の間に入って、
その人間関係を悪くさせること。
言葉によって人間関係を壊すこと。
お互いが相手を嫌悪し、敵対関係に発展させること。
⑥粗語
粗暴な言葉や悪い言葉を発すること。
軽蔑差、差別、意地悪と思われるような言葉、
「馬鹿!」など怒りの感情で発する言葉。
「おまえは」など相手を軽蔑するような言葉。
⑦おしゃべり(綺語)
無意味な話をして時間をつぶすこと。
執着や怒りが増す話をすること。
執着や怒りで気持ちがおさまらない時にする話。
⑧羨望
うらやましがること。
他者の所有物や環境的なことを
うらやましがること。
⑨悪意
害を与えようと思うこと。
害を与えようとする考え。
荒れた感情で他者を傷つけようとしたり、
邪魔をして落とし入れようとすること。
⑩邪見
前世や来世はなく、
因果関係の業はないという誤った見方。
三宝(仏・法・僧)はないと見ること。
あることをないと見たり、
ないことをあるという、
まちがったものの見方を邪見という。