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慈悲や思いやりを育てるのは

更新日:2023/02/17 公開日:2023/01/30

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慈悲や思いやりを育てるのは【心の声】
慈悲や思いやりを育てるのは【心の声】

慈悲や思いやりを育てるのは

 

「慈悲や思いやりを育てるのは」に続く言葉は何だと思いますか?人によって異なる言葉が思い浮かぶと思います。現在の私には、次のように続きます。「慈悲や思いやりを育てるのは」「難しい」です。

 



慈悲と思いやりとは

 

すべての命あるものに対する偏見のない愛は、心を訓練することによってはじめて育まれるものです。

【引用】●慈悲の心の育て方【自己変容の道】-『心の平和』ダライ・ラマ14世著より

 

思いやりとは他者が苦しみから解放されるよう願う気持ちです。愛情とは他者が幸せを掴むよう望む気持ちです。

【引用】●思いやりを育てる【自己変容の道】-『思いやりのある生活』ダライ・ラマ14世著より

 

●慈悲の瞑想(一部)

私は幸せでありますように

私の親しい人々が幸せでありますように

私の嫌いな人々も幸せでありますように

私を嫌っている人々も幸せでありますように

生きとし生けるものが幸せでありますように

【引用】●慈悲の瞑想【自己変容の道】-『仏教は心の科学』アルボムッレ・スマナサーラ(著)

 

慈悲と思いやりは難しい

慈悲を意識し始めたのは

 

『慈悲の心の育て方』の記事は2011年11月に引用掲載しました。つまり、「慈悲」について意識しはじめたのは、12年前ということです。

【参考】●慈悲【役立つ情報】

 

当時は東日本大震災後で、自分自身のメインテーマは「調和」だったため、「慈悲」については、「長い目で少しずつ育てていこう」という思いでした。

【参考】●調和する【役立つ情報】

【参考】●ありのまま50%理想50%【心の声】

 

ですから、「慈悲」の実践というよりは、「慈悲」について学び始めたという方が近いです。

 

「慈悲」については知っていたけれど、もっと深く知りたい、実践・実感できるようになりたいという願いがでてきたのが、この時期だったのです。

 

それから12年、毎朝のように「慈悲の瞑想」を唱えることで、「それが大切だとわかる(できるかどうかは別にして)」と確信する状態にはなりました。

【参照】●慈悲の瞑想+筋トレ【心の声】

 

思いやりを意識し始めたのは

 

それまでの日常生活の中では「思いやり」を心がけるようにしていました。

 

最初に思いやりを意識するようになったのは、病気から回復し始めた頃です。25年くらい前でしょうか。

 

生まれた直後からエネルギッシュで、子供時代も孫悟空のように元気で暴れん坊だったのですが、就職して2年後に結婚し、色々な無理が重なって病気になってしまったのです。

 

2023年2月17日追記NEW!↓

この孫悟空部分が無理をして「人生の目的」から道をそれて病気になったり、行く手をはばまれたりしていることが、最近になって判明しました。けれど、それもまた大きな計画の一部であるようです。詳しい顛末は下記をご覧ください。

【参照】逃げ出せない目的〜YOD(神の手)【心の声】

 

それまでは筋肉も体力も気力もあり、「疲れ知らず」だったので、この時期の生死を彷徨うようなエネルギー低下には自分でも信じられない気持ちでした。

【参考】●生きてこそ【心の声】

 

手を貸してもらわなければ立ち上がれないような状態を経験し、私は初めて、「思いやり」の大切さを思い知ったのです。

 

「人には思いがけず大変な状況に陥ることがある」「努力や頑張りでは解決しない状況がある」ということを、初めて思い知りました。そのような時に、相手の大変さを「思いやる」ことを知ったのです。

 

思いやりを投げ捨てた経験

 

そのように「思いやり」を大切に生きるようになってからは、他者からも「思いやり」をもって接していただけることが増え、人間関係も穏やかになっていました。

 

ところが、そんな中でも時々、「暴力や暴言で他者を痛めつける」ような人に出くわすようになります。これは、過去生からのテーマで、自分自身が惨殺されたり、幼い娘が理不尽に殺されたり・・・というような過去生を経験していることと関係があるのだと思います。要するに、自分の中で「怒りや憎悪」が残っていて、またそのような対象に出くわしているのだろうと思いました。

 

それでも、可能な限り、「理解」や「思いやり」を持って対応してようと努めてきたのです。

 

でも身体は正直で、そんな人と関わりが続くと、忍耐の限界が身体に出て、繰り返し鼻血が出たり、蕁麻疹が出たりしていました。

 

さらに、「暴力や暴言で他者を痛めつける」ような人だけでなく、いじめ・差別・スケープゴート・人を蹴落とす等が日常的な環境に出くわし、忍耐は5年くらいで崩壊してしまいました。自分がやられるわけではないのですが、他者がやられる様子に耐えられなかったです。そんな酷い環境は今生では初めてでした。

 

そこで今生で初めて「憎悪」を送ったのです。これが「思いやりを投げ捨てた経験」です。けれど、というかやはりというか、「憎悪」の念は、相手だけでなく、私自身も弱らせてしまいました。その時のエネルギー状態から回復するのに数年かかったことからもわかります。

【参照】怒りが自他に与える影響-●光に包まれた人〜思念の気づき【心の声】

 

この経験から言えることは、酷い相手や環境が自分を痛めつけたわけではなく、その時の「怒りと憎悪」が自分を痛めつけたのだということです。私はこの時、「思いやり」の課題に落第しました。

 

これが最初に「思いやり」は難しいと感じた出来事です。

 

怒りと憎悪が真の敵

思いやりを育むのは敵

 

下記の引用を読みますと、「思いやりのチャンスを与えてくれるのは自分の敵」だそうです。そして「真の敵」は、自分自身の中にある「怒りと憎悪」だそうです。

 

思いやりを育むチャンスを与えてくれるのは、自分の敵です。しかし、真の敵というものは、じつは外部には存在していません。怒りと憎悪が、私たちの真の敵なのです。立ち向かって打ち負かす必要がある強い力とは、生涯を通じて一時的に現れる「競争相手」ではなく、心の中で生まれる怒りと憎悪なのです。この否定的な強い力を弱めようとするよう心を鍛錬しない限り、怒りと憎悪は穏やかな心持ちを育もうとする試みを妨害し続けます。

【引用】●思いやりを育てる【自己変容の道】-『思いやりのある生活』ダライ・ラマ14世著より

 

否定的・破壊的思考

 

下記の引用では、否定的・破壊的思考の膨大な数が書かれています。自分の内側にある敵の数は果てしないのです。

 

仏教のいろいろな経典には、84000種もの否定的・破壊的思考があげられ、84000の取り組み方や防御手段が記されています。否定的思考を根絶するのに役立つたった一つの魔法の鍵がどこかに見つけれられるだろう、などと夢のような期待をいだかないことです。

【引用】●思いやりを育てる【自己変容の道】-『思いやりのある生活』ダライ・ラマ14世著より

 

他者の苦しみと自分の苦しみ

苦しむ他者への思いやり

 

大きな病気をして以降、「苦しむ他者への思いやり」は持つことができるようになっていました。

 

もともとクリスチャンで「人を助ける」気持ちや行動は幼い頃から強かったのですが、自分が病気をしてからは、「心配せず」「そっとしておく」ということも覚えました。この件は、前回ブログにも書きました。

【参照】心配は信頼に変えて-●光に包まれる人〜思念の気づき【心の声】

 

そのように、苦しむ他者を思いやることは、多少なりともできるようになっていたので、「私は思いやりがある」と勘違いしていました。

自分自身の苦痛や苦難

 

他の人の苦しみを共有するときには、不快な要素はありますが、ある意味では自発的に苦しみを受け入れているので、いくらか安定しています。他者の苦難に自ら進んで関与しているときには、そこには強さと自信の感覚があるのです。ところが、自分自身の苦痛や苦難を経験している後者では、不本意の要素があり、自分の側でコントロールされていないため弱くて打ちのめされているように感じとります。

【引用】●思いやりを育てる【自己変容の道】-『思いやりのある生活』ダライ・ラマ14世著より

 

エネルギー低下で沸点低下

 

「私はいつも思いやりがある」わけではないと感じたのは、エネルギー低下で忍耐力が激落ちし、怒りの沸点が急低下してしまった経験からです。

 

前々回ブログにも書きましたが、昨年末から病気をして、人生何度目かの「エネルギー低下」状態になったのが原因です。

【参照】●無痛性甲状腺炎だそうです【心の声】

 

これは久しぶりに堪えました。本来エネルギッシュな方でしたが、筋力が落ちるたびに、筋トレや有酸素運動で回復し、元気いっぱいに暮らしていたからです。

 

でも、この病気で気づいたことが2つあります。

1つ目は、10年くらい前から(おそらく)更年期の影響で人間関係の耐性が落ちていたこと。

2つ目は、怒りのきっかけとポイントは予測可能だということ。

 

まず、「更年期の影響で人間関係の耐性が落ちていた」件ですが、本来はエネルギッシュで社交的だったのですが、ちょうど更年期時期の始まりくらいから、人間関係を減らすようになっていました。更年期の症状がなかったので、そのことに気づいていなかったのです。要するに、ゆるやかにエネルギー低下が起こっていました。これは病気のことを調べているうちに、更年期の変化で書かれているを見て気づいたのです。

 

人の話も延々と聞けるタイプだったのに、次第にあまり長く聞けなくなっていました。さらに最近は病気のせいもあって、帰宅後に2時間ほど聞いていた次女の話にも「一言でまとめて」と言うので「ママが話を聞いてくれない〜」と嘆かれたり。

 

2023年2月17日追記NEW!↓

「更年期の影響で人間関係の耐性が落ちていた」とあたりをつけたのですが、この後、「人生の目的」と「人生の在り方」に関係する変化であったことが判明しました。つまり「人生の目的」に沿って生きるよう【36-45才】〜【46-56才】の間に「在り方」が大きく変化していたのです。成長するために以前と異なる面を伸ばすためなのでしょう。その顛末は下記2つのブログを参照してください。

【参照】人生の地図〜サビアンシンボル【心の声】

 

次に、「怒りのきっかけとポイントは予測可能」という件。これは病気の症状として怒りを感じると「動悸と手の震え」が現れるので、回避することを真剣に考えるようになったのが大きいです。自分を観察していると、「この考えを継続していると怒りにつながる」とか「この話は怒りを感じやすい」とか「この時間帯は怒りを感じやすい」など、予測して回避できるようになりつつあります。まだ、うっかり低い怒りの沸点に反応して、娘たちに「甲状腺、甲状腺」と注意されますが。

 

【参照】脳の予測が外れ続けると身体予算が赤字に-●身体予算バランス管理【自己変容の道3】

 

思いやりの余裕がない

 

要するに、エネルギーが低下した状態になると、私は「思いやりの余裕がない」状態になってしまう、と気づいたのです。

 

これは、病気時代、2度の出産直後、などにもエネルギーが急激に低下して「思いやりの余裕がない」状態になった経験がありますので、初めてのことではありません。

 

それでも、「思いやり」を意識して積み上げて来た経験も、吹っ飛んでしまう「もろい思いやり力」だったのだなと自覚できました。

 

でも、「しんどい時」は「思いやりの余裕がない」状態になってしまうと、身をもって実感したので、これからは、そういう人にも理解と思いやりを持てるかもしれないと思いました。自分もしんどい状態だと自信はないですが。

 

自他を愛する力

人は幸福を願い苦難を避けたい

 

他の人を気にかける感覚を伸ばすときに土台になるものがあります。意外に思えるでしょうが、自分自身を愛せる能力が基礎となるのです。自分自身への愛情は、何も自分に恩義があるので生まれるのではありません。それどころか、自分を愛せる能力の根底にある事実は、人はみな本来、幸福を願い、苦難を避けたいと思っていることです。

【引用】●思いやりを育てる【自己変容の道】-『思いやりのある生活』ダライ・ラマ14世著より

 

思いやる余裕がない時もある

 

どんな人でも「思いやりの余裕がない」時がある、ということを受け入れてきたつもりでしたが、度重なる「思いやりの余裕がない」経験から、その思いを強めました。

 

それでも酷い仕打ちを見ると、心が痛み、怒りが湧き出しそうになることが多々あります。でも今は、怒りを回避する訓練の時期。ニュースや話題や人の言動に反応して、怒りのコースを進みそうになったら、素早く思考回路を変更し、迂回ルートを通すようにしています。

 

内面的な強さと忍耐力

誠実で謙虚な態度

 

思いやりとは本来、穏やかで慈悲深いものですが、同時に非常に力強いものでもあります。思いやりは内面的な強さを授け、人を忍耐強くします。すぐに我慢しきれなくなる人とは、とりもなおさず自信がなく情緒不安定な人たちです。怒りの高まりは、私には弱さを露呈しているしるしに思えます。問題が生じたときには、謙虚なままでいて誠実な態度を維持し、結果が公正なものになるような努力をすることです。

【引用】●思いやりを育てる【自己変容の道】-『思いやりのある生活』ダライ・ラマ14世著より

 

ハチドリのひとしずく

 

世の中には、どれだけ自分が大変な状況でも、忍耐強く思いやりを保てる方が大勢いらっしゃいます。そのような方々には、深く敬意と尊敬の気持ちを持ちます。

 

でも、私はそんなに立派ではありません。

ミジンコのように小さな心がけと失敗を行きつ戻りつしながら、粘り強く自分を育てていきたいと思います。それが、自分だけでなく多くの人の平和にもつながると思いますので。

 

口ばしで水のしずくを一滴ずつ運んでは森の火事を止めようとした「ハチドリのひとしずく」的な感じです。

【参考】●小さなことを大きな愛で自分にも【心の声】

 


2023年2月17日更新 inner-wish

2023年1月30日公開 inner-wish


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