時間は存在しない
時間は存在しない

時間は存在しない

 

『時間は存在しない』(カルロ・ロヴェッリ著)について紹介します。

 


以降の紹介内容は、すべて下記より抜粋・引用しています。

【参考】

『時間は存在しない』

著:カルロ・ロヴェッリ

訳:富永星

発行所:NHK出版

 

画像はフリー素材を編集して作成しました。

小見出しは内容から作成しました。

 



量子力学の三つの発見

 

量子力学は、物理的な変数が粒状であること(粒状性)と[ゆらぎや重ね合わせにより]不確定であること(不確定性)とほかとの関係に依存すること(関係性)、この三つの基本的な発見をもたらした。

 

粒状の時間〜不連続に飛ぶ

 

「量子」とは基本的な粒のことであって、あらゆる現象に「最小の規模」が存在する。重力場における最小規模は「プランク・スケール」、最小の時間は「プランク時間」と呼ばれていて、相対性や重力や量子が絡む現象の特徴となっているさまざまな定数を組み合わせれば、その値を簡単に計算できる。

 

プランク時間は非常に短い。今日実際の時計で計り得る時間よりはるかに短く、ここまで小さな規模になると、もはや時間の概念があてはまらなくても驚くには値しない。

 

私たちが想像し得るもっとも正確な時計をを用いてなんらかの時間の幅が計れたとすると、その測定値は特別ないくつかの値に限られていて、離散的であることが判明するはずだ。時間が連続的に継続するとは考えられず、不連続だと考えるしかない。一様に流れるのではなく、いわばカンガルーのようにぴょんぴょんと、一つの値から別の値に飛ぶものとして捉えるべきものなのだ。

 


不確かな時間〜時空のぶれた「重ね合わせ」

 

量子力学の二つ目の発見は、不確かさである。たとえば、ある電子が明日どこに現れるかを正確に予測することはできない。電子がどこかに現れる瞬間の間には、電子の正確な位置は存在しない。まるで、確率の雲のなかに散っているようなもので、物理学者の業界用語では、これを位置の「重ね合わせ」状態にあるという。

 

時空も、電子のような物理学的対象である。そしてやはり揺らぐ。さらに異なる配置が「重ね合わさった」状態にもなり得る。たとえば第四章の最後の時間遅延の図は、量子力学を考慮すると、異なる時空のぶれた「重ね合わせ」としてイメージすべきなのだ。

 

このため現在と過去と未来の区別までが、揺れ動いて不確かになる。一つの粒子が空間に確率的に散って不確かになるように、過去と未来の違いも揺れ動くのだ。したがって、ある出来事がほかの出来事の前でありながら後でもあり得る。

 


関係性で生じる時間〜相互作用による関係性

 

時間の持続と隔たりを定める物理的な基層、すなわち重力場に、質量に影響される力学があるだけではない。それは、何かほかのものと相互作用しない限り値が決まらない量子実体でもある。相互作用が起きると持続時間は粒状になり、相互作用した相手との関わりにおいてのみその値が定まる。それでいて、宇宙のそのほかのすべてに対しては、不確かなままなのだ。

 

この世界を出来事、過程の集まりと見ると、世界をよりよく把握し、理解し、記述することが可能になる。これが相対性理論と両立し得る唯一の方法なのだ。この世界は物ではなく、出来事の集まりなのである。

 

物と出来事の違い、それは前者が時間をどこまでも貫くのに対して、後者は継続時間に限りがあるという点である。

 

 

場は、素粒子、光子、重力量子—むしろ「空間量子」と呼ぶべきか—といった具合に粒のような形で現れる。これらの粒状に振る舞う基本的なものが空間を埋め尽くしているのではなく、これら「空間量子」が空間を形作っているのだ。いやむしろ、これらの相互作用ネットワークがこの世界の空間を生み出しているというべきなのだろう。これらは時間の中に存在しているわけではなく、たえず作用し合っており、その間断ない相互作用によってのみ存在する。そしてこの相互作用こそがこの世界における出来事の発生であり、時間の最小限の基本形態なのだ。

 


以上の紹介内容は、すべて下記より抜粋・引用しています。

【参考】

『時間は存在しない』

著:カルロ・ロヴェッリ

訳:富永星

発行所:NHK出版

 

画像はフリー素材を編集して作成しました。

小見出しは内容から作成しました。 

 



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